ヨーロッパ先進国の働き方
ドイツ
ドイツは、ヨーロッパ経済を考える上で欠かすことのできない国で、EU加盟国の中でも一際輝く経済大国の一つです。
ドイツといえば、フォルクスワーゲンやBMWなどの自動車製造をはじめとしたモノづくりの製造大国のイメージが強く、工業が占める割合は全体の3割に達しています。
また、農業が占める割合も一定数あり、それ以外は大体金融業などのサービス業が担っています。
ドイツと聞くとどうしても高い精神性や勤勉でまじめなイメージを思い浮かべます。
ただ、ドイツが日本と違うのは、ひたすら長く働き続けたり、何時間も残業をして帰るというスタイルではなく、ドイツ国民は連邦労働者休暇法などの法律により保護されており、比較的多くの休暇を取る国民性ということです。
ドイツでは年間で最低24日~30日程度の有給を取得するといわれています。
ただ、これは怠慢であるということではなく、休むために仕事を効率化させる努力をしているということです。
むしろ限られた労働時間でこなさなければならないので、仕事量は多く、社員や管理者ともにスケジュールを管理してより高い生産性に寄与しているといっていいでしょう。
フランス
「フランス人はあまり働かない。」ということがまことしやかにささやかれています。
OECDの発表した1年間の労働時間のランキングでフランスは1489時間という結果が出ています。
サービス残業などが反映されていないとされる同ランキングの日本の労働時間よりも250時間以上も短い労働時間となっています。
1節にはフランス人は1日に3時間程度しか働かないという風にもいわれ、その働き方のスタイルが日本とは大きく異なっていることがわかります。
ランチに長い時間をかけるともいわれており、全体的にフランス人の優雅なイメージと一致しますね。
しかし、フランスは世界第5位の経済大国です。
ただ働かないということでは2流国に転落してしまいます。あくまで労働時間が短いというだけで、その中でいかに効率的に仕事をしているかということがわかります。
日本とこういったヨーロッパ諸国との働き方の違いは、労働に対する美意識からも来ているのではないでしょうか。
仕事だけに打ち込むのが美しいわけではなく、プライベートや家族との時間を確保するために努力して仕事をこなすのも労働意識の高さといえるかもしれません。
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